学びの共同体「新高校部会」 再出発のご挨拶

 

学びの共同体 高校部会スーパーバイザー
文責 和井田節子

 

2026年1月11日(日) 新高校分科会が立ち上がりました

2025年3月の解散から約1年、高校部会は新しく生まれ変わりました。

 

1.新高校部会の取り組み 〜活動方針と活動計画〜

(1)高校部会が授業実践に役立つ人的ネットワークであるために

▪️いで湯の会の立ち上げ▪️
月に1回、新高校部会の会(学習交流会)「いで湯の会」をオンラインで開催します。
どなたでも参加できます。希望者は和井田(waidasetsuko@icloud.com)までお申し込みください。
ここで学びたいことを学んだり、意見交流をしたりしながら、高校部会を盛り立てていきます。

▪️授業づくりをサポート▪️

高校部会SVや「いで湯の会」のメンバーが、学びの会を紹介したり、一緒に授業デザインを検討したり、授業にビデオカメラをもってお邪魔したりします。詳細は和井田(waidasetsuko@icloud.com)までご相談ください。

直近の学びの会:春日部支部 2026年2月23日(月)Zoom開催 参加費無料
地理総合2025年神奈川県立菅高校3年「インド映画はなぜ踊る」

申込・問い合わせ:春日部支部事務局:飯田千晴先生 iidatiharu@gmail.com

 

(2)ほかの高校の実践者の授業から学べる場をコーディネートする高校部会であるために

▪️メーリングリストの活用▪️

高校の授業に役立つ情報を「高校まなびのひろば」のメーリングリストでお知らせします。また、学びの共同体の授業づくりをめざす人たち同士が交流しやすいようにします。

「メーリングリストにはどなたでも参加できます。「高校まなびの広場」のメーリングリスト参加を希望する方は和井田(waidasetsuko@icloud.com)までお申し込みください

 

(3)理論的サポートができる高校部会であるために

▪️「評価」研究会の立ち上げ▪️

今後、その時に応じた研究会を立ち上げます。現状と課題を整理したり、必要な情報をまとめたりします。まずは、要望が多かった「学びの共同体の視点から考える3観点評価」について、研究会を立ち上げていく予定です。

研究会メンバーを募集しています。ご希望の方は和井田(waidasetsuko@icloud.com)まで申し出てください。

<資料>

1. 学びの共同体高校部会の解散と再建について

解散のいきさつ 高校分科会への参加者数が年々低迷し、2024年1月の研究大会では、係やSV以外の対面参加者は4名というところまで落ち込みました。また、授業ビデオも研究大会で1本しか出せないというところまできてしまいました。これは、学びの共同体づくりを目指そうとしている高校の先生方が高校部会に対して、支え発展させていく役割を果たせていないということを突きつけられたように感じました。そこで、私たちは、昨年3月に高校部会を一旦解散とし、新しい高校部会のあり方を探る道を選んだのでした。

高校部会のこれまで

 それまでの高校部会は、小中学校とは異なる道筋で存在していました。最初は、高校の実践者同士、実践者と研究者がつながりあって高校ならではの授業のあり方を開拓しよう、という思いから2004年に出発しました。そのころはメーリングリストが活動の場であり、対面での研究会や公開授業訪問は「オフ会」と呼んでいました。全国に仲間ができて、学校として取り組もうとしている高校にはみんなでメーリングリストで連絡をとりあって応援に駆けつけました。その活動は勢いを増し、分科会も2会場で行うようになり、高校だけの全国大会も開催するようになり、それは2018年まで続きました。

 しかし、コロナ禍もあって高校だけの全国大会が開けなくなり、分科会も1つしか開けなくなり、授業ビデオの発掘も難しくなるなど、高校部会はみるみる衰退していきました。今回の解散は、これらの変化に私たちが十分対応できていなかった結果と受け止めたものでした。

2.再建への道

実践者のニーズを探る  

 学びの共同体高校部会を解散してから、高校部会SVであった草川と和井田が世話人となって、この1年間、新しい高校部会のあり方を求めて、インタビュー等で実践者のニーズをさぐってきました。その中で、学びの共同体の授業づくりを目指したい先生方から、高校部会に対して以下の3つのニーズがあることがわかりました。

(1)高校部会は自分の授業実践に役立つ人的ネットワークであってほしい

高校の場合、勤務校には仲間がいないという場合も少なくありません。一緒に授業デザインを検討したり、授業について語り合ったりできる仲間がほしい、という気持ちが伝わりました。

(2)高校部会には日常的に高校の実践者の授業から学べる場をコーディネートしてほしい

自分の授業をよりよくするためにも、高校での学びの共同体の授業ビデオを見る機会がもっとほしい、という希望もたくさん寄せられました。実際、高校は取り組んでいる教員も少なく、授業ビデオの本数も限られていますが、そのままではいけない、ということを強く考えされられます。

(3)高校部会には、学びの共同体の理論を実践者にわかりやすく翻訳したり、常に新しい情報に接することができるような理論的サポートもしてほしい。

佐藤学先生が提唱する学びの共同体の理念も、授業づくりへの助言も、教育学を専門に学んできた人でないととても難しく感じるといいます。それを実践につながるように解釈してほしい、という要望は多く寄せられました。他の学び合いの授業を推奨する団体との違い、新しく導入された3観点評価はどのように考えたらいいのか、などの質問も多く受けています。理論的に学びの共同体について学び探求する必要性を感じている実践者もまた多くいることがわかったのでした。

冒頭の新高校部会の活動方針は、これらのニーズをもとに、準備会で検討して決めたものでした。

3. 学びの共同体研究大会での高校分科会

 参加者数が減少しつづけていたこの数年でしたが、ようやく参加者数が昨年の4倍に増えました。高校分科会の前夜は、高校部会主催の親睦会をつくば駅周辺で開催しました。当日の案内だったにも関わらず、高校の実践者や高校部会を応援したいという人たちで宴会場から人が溢れるほどの人たちが参加してくれました。佐藤学先生も参加してくださり、希望を感じるひとときでした。

4. 充実した高校分科会となりました

 高校分科会は、以下の充実した内容の提案授業となりました。

授業①古典探究2年 枕草子「雪のいと高うふりたるを』
群馬県立大泉高校 田村久美子先生

授業②世界史探究3年「各国はどのように主権国家体制を確立したのだろうか」
宇都宮海星学園星の杜高校 坂田 昌先生

古典の授業で枕草子の世界に浸り味わっていた生徒たちは、その授業の翌月、窓の外に珍しく積もった雪景色を見ながら「香炉峰の雪だね」と言い合っていたといいます。なんとすてきなエピソードでしょうか。

世界史を選択した多くの生徒たちの中には、これまでに短期留学等で海外で学んだ経験をした者が多くいたといいます。そんな高校生たちが、ヨーロッパの主権国家成立について、自分が納得する形で理解しようとする姿からは、学びあうことの力を再認識させられました。なにより、高校全体として学びの共同体づくりに取り組むことの教育的意味を改めて考えさせられる時間となったのでした。

「いで湯の会」へのお誘い

「いで湯の会」でも、この分科会の授業を振り返りたいと思っています。みなさん、ぜひご参加ください。